24号 続スパイダーマン/デッドプール:破壊兵器、売ります

●違い

俺達相性ぴったり

[邦訳32頁]

デッドプール「ほーらな。コンビの域もぴったりだ」

スパイディ「部下たちはシカト?」

デッドプール「必要ねぇさ」

[原書:ファン私訳]

デッドプール「ほらなー!俺たちこんなに相性ぴったり。援軍なんて必要ないだろ」

スパイディ「誰も応答しなかったんでしょ?」

デッドプール「大事なのはそこじゃない」


●補足

スパイディをかわいこちゃん呼び

【SMDP 23-24/破壊兵器】

[邦訳6-7頁/29頁/38頁]

前半にデッドプールがシールド女性隊員やスパイディを子供扱いして

「サンシャイン かわいこちゃん」と呼ぶ場面が出て来る。

これは伏線。

後で出て来る偽者は実は姿だけでなく、デッドプールのこの口調も真似てる。

邦訳は、一度目の女性シールド隊員は「ハニー」呼びで訳に反映したけどその後は省略。

本来はこの後スパイディのことも「ハニー」と呼ぶ箇所があります。




●誤訳

原作スパイディはクソなんて言わない

[邦訳29頁]

スパイディ「場所はわかったよ。くそっ、なぜここに?」

(*原文はheckでいいこ喋り。クソなんて言ってもいない。

逆にそうした悪い言葉を避けるためにわざわざheckとお行儀良い言葉!

なのでスパイディの言葉は意図的に柔らかい、決して乱暴口調じゃない)

[原書:ファン私訳]

スパイディ「"場所"はわかったけど、Now WHY the heck are we here? じゃあ一体"どうして"僕らここに居るわけ!?」

デッドプール「まず最初に、子供たちの前で汚い罵り言葉を言うんじゃない。ここは俺たち全年齢向けでいようとしてるんだぜ、かわいこちゃん」

スパイディを強引に乱暴口調にしたための物語を無視した誤訳。


スパイディはこのとおりお行儀いいのに、デッドプールはなぜか「こら、汚い言葉言うなかわい子ちゃん」ともっともらしく保護者みたいに叱ってるのが笑い所。


スパイディは乱暴口調を避けるので口調が子供っぽい柔らかい喋りになる。食虫植物に食べられ命の危機でも悪い強調語「hell」は言わず「heck」といつものお行儀良さを崩さないから、デッドプールもいつものようにスパイディをお子様扱いし、『悪い子を叱るフリ』をしてからかってるだけ😊


いいこ喋りが伏線

原文ではここの「スパイディのお行儀よさ(hell クソなんて汚い言葉は使わない)をデッドプールがからかってる」というのが強調され、伏線の役目を果たしてる。

後でスパイダーマンの偽者が登場するけど、クソ(hell)を言う場面がある。だから読者には「スパイディはクソ(hell)なんて言わない!!命の危機でもお行儀良い言葉(heck)言っててからかわれてた場面があるのに…これは偽者だ!!」とぴんとくる。


なのに、邦訳は本物と偽者の口調が逆!!!

親愛なる隣人スパイダーマンはいいこ喋り🐥。

なのに『クソ』言わせる邦訳。

偽者は悪い言葉言う💀。

でもクソ言わせない邦訳。

本物と偽物で口調逆でしょおおおおお‼️⁉️‼️

それじゃあ物語も正しく伝わらないでしょ!!??😱


スパイディのいいこ喋りは物語に深く関係してる

邦訳の乱暴口調スパイディではこうして物語が成立してない箇所が多い。



●違い

デッドプールの言葉攻め

【SMDP 24/破壊兵器】

[邦訳28頁]

デッドプール「ほら、一緒にやろうぜ。チームアップしたいだろ?」

スパイディ「その後で逮捕する」

[原書:ファン私訳]

スパイディ「ここ明らかに何かおかしいよ。調べよう―」

デッドプール「一緒にな。チームアップだ。(言葉攻め)さあ言えよ、お前シたいって自分でもわかってんだろ?ちィィぃいいむあァァぁあっぷ―」

スパイディ「―その後君は牢屋行きだから」




●違い

デッドプールのプロポーズ風台詞

[邦訳29頁]

デッドプール「なるほど。それが事件を解くカギかもな。俺の偽者を見つけて謎を解明するか。仲良くチームアップしようぜ」

スパイディ「人の話聞いてる?」

デッドプール「お前は昔、チームアップ誌を持ってたじゃん。こういうクソはよくある話さ」

[原書:ファン私訳]

デッドプール「ふむ。言いたい要点がわからん」

スパイディ「君武器商人だろ、ウェイド!」

デッドプール「そうだ、お前はいい所に気付いたかもな。俺の偽者見つけて解決しようぜ?俺達が二人がチームアップすればできる。"一緒に"。永遠に、そして―」

スパイディ「なんで君ってそうなの?」

デッドプール「お前な。タイトルに『チームアップ』がついた本に出てたろうが。その手のクソままごとはお前大好きだろ」

(*お行儀いいスパイディを「言葉が汚い」と無意味に叱ったのに、自分は「くだらないこと=s**** クソ」とまた禁止用語)



●補足

スパイディを副艦長に任命

【SMDP 24/破壊兵器/原書】

[邦訳30頁]

(邦訳ほぼ一緒のため省略)

[原書:ファン私訳]

(ぐわっぐわっ。怒ってる巨大な鳥)

スパイディ「君に話しかけてるんだと思う」(*何か可愛いこと言ってると思ったら、偽者のせいで鳥さん本当にデッドプールに怒ってるらしい)

デッドプール「(*宇宙人っぽく)"ワレワレハ平和裏ニ来タ!"…大方には」

スパイディ「(巨大鳥に追われる)君には今この瞬間こそ迫りくる死から僕らを救助・救出してくれるお仲間がばっちり上空に待機してるんじゃないの?」

デッドプール「ほらみろ!お前も既に立派なデッドプール社の一員だな」

スパイディ「僕は一員じゃ"ありませ"―」

デッドプール「デッドプール艦長と一等航海士スパイダーマンからUSSデッドプールへ。応答せよ!」

(*一等航海士は商船や海賊船の副艦長。早速スパイディを副艦長に任命‼️

USS=海軍艦船名なので海軍副艦長は本当は「X.O. エックスオー」呼びだと思う。海軍のつもりなの?海賊??)


●違い

スクリューボールはスパイディより断然口悪い

[邦訳31頁]

ケイト「あの二人、友達同士にしてはよく戦うわね」

スクリューボール「クモ野郎のせいよ。ケイト、あいつは最低よ。ボスの本当の探し物がこのタブラ・ラサにあるかどうか調べてさっさと帰りましょ」

(*原文では邦訳が「クソ」と訳したheckの悪い言葉hellでやんちゃ喋り)

[原書:ファン私訳]

スクリューボール「だね、まあそれはスパイダー野郎のせいに決まってるよ、マジだって、ケイト。あの男は"最悪"。ま、あたしたちは艦長がタブラ・ラサで"本当に"探してたもの見つけて、Get the hell out of here already...とっととここ出よう…」

スパイディが言わないhellのような悪い言葉や、更にファ●クという汚い言葉を普段から言うスクリューボール。


スパイダーマンには強引に乱暴言葉言わせるのに

女性陣の乱暴言葉は邦訳全部無視


物語上、上司であるパーカーCEOに汚い言葉を使うアナ・マリアのように

マイノリティ女性の力を誇示し二人の力関係を定義する重要な場面ですらも、

女性は全員没個性のお淑やか喋りにするという

発展途上国の女性抑圧検閲みたいなことしてて怖すぎる…😱😱😱


邦訳買う人だって、まさか2018年の現代日本で海外邦訳本買って

知らない間にファ●ク言ってるキャラを旧時代お淑やか女性に

変更し押し付けられてるなんて思わないでしょ…。


●補足

[邦訳33頁]

[原書:ファン私訳]

デッドプール『だがあいつが言ってるのはきっとあのことだ―俺がエージェント・コールソンを"殺した"。映画の設定改変TVドラマ化と違いこの死は覆らない』

*映画『アベンジャーズ』で死んだはずのコールソンがTVドラマ『エージェント・オブ・シールド』で元気に主演してたこと


デッドプール『ああそうさ。確かに、俺はキャプテン・アメリカもどき野郎の命令でやった。だがあの引き金を引いたのは他の誰でもない、俺だ。俺はその"償い"をすべきだ。だが今日じゃねえ。木曜の方が俺には都合がいい』

*木曜の方が都合がいい。はトンプソン氏が脚本家してたスパナチュのファン向け内輪ネタ。放送日が木曜日だったので登場天使の一人カスティエルは「木曜日の天使」



●補足


[邦訳39頁]

スパイディ「一人で逃げる気…」

ハスク「救いようがないバカね」

スパイディ「ああ。僕もそう思うよ」


[原書:ファン私訳]

デッドプール「(ズボンの中に片手突っ込んで股間ごそごそ)タイム。ちょい…ちょい待ち。必要なもの探してるんでな…」

ハスク「何…何してるの、あれ…?」

スパイディ「わ…わからない。あいつの嘘に引っかかったなんて信じられないよ、僕。しかも、"また。"」

(*せっかく股間ごそごそすると言うネタを振ったデッドプールなのに、性的ネタに突っ込める人間がこの場に(デッドプール以外)いないため、ただの放送事故っぽくなってる…)

デッドプール「"やっぱり"な、まだ一匹こいつが残ってたぜ。(とりだしたるはテレポート能力を持つ青妖精ちゃん!)ダム・ダムとそのダメダメ・ダメ男仲間たちは水辺へ連れてけ。あいつらきっと泳げないに違いねえ。そこなら安全―やや―だろ。じゃあねー!(テレポート)」

スパイディ「デッドプール、そんな一方的に―」

ハスク「(追われ)デッドプールって救いようないかもよ」

スパイディ「I'm starting to see that, yeah. 僕にもようやくそれが分かってきました、うん」


何度も裏切られるけど時系列上のキャラ心理考察には、スパイディがここで「確かに救いようないのかも…」と疑いを持つけど、断言してないのもポイント!!この次の号でもやっぱり「デッドプールならきっと僕を助けてくれる」って信頼してる台詞がある。基本心から信頼してるスパイディ。

スパイダーマン/デッドプール誌誤訳資料

ファン制作ファン向け資料★ネタバレだらけ★